1970年代後半に於けるハード・ロックやヘヴィー・メタルのギター・テクニックの進化に伴い、ギター奏法研究の世界も大いに盛り上がりを見せていたのは前述のとおりです。

まずは本物そっくりに弾けること、それがギター上達の第一歩とされるのは今も昔も変わらないでしょう。誰もが憧れの曲を本物そっくりに弾きたいと思っていたはずです。

1978年、エディー・ヴァン・ヘイレンが世に広めたライト・ハンド奏法(タッピング)はその当時はどうやって弾いているのか全く分からなかった、という話はよく聞きます。

それ故に完全コピーの楽譜や練習用のカラオケ音源などはとても重宝がられた。
とりわけ自己流・独学が多いロック・ギターの世界ですから、正確できめ細かい楽譜や練習教材は必需品だったのです。
雑誌の奏法取材・解説、特集記事なども重要な勉強ツールでした。
カセット・テープやレコード、VHSテープが活躍していた時代、YouTubeのように映像で学ぶことは殆どできません。
しかしそんな「耳だけが頼り」という時代でも、優秀な楽譜や教材は存在したのです。

とんでもなく優れた採譜力を持つ人達の手によってそれら優秀な楽譜や教材は作られていきました。
ギターなどの楽器演奏に長けている人は決まって耳が良い、採譜力が群を抜いていたのです。
有名ではないかもしれないけど、彼らもまた天才と呼べるでしょう。
そんな優秀な人材がギター教室やギター雑誌、ひいてはギター業界を支えていたに違いありません。
それは彼らが制作してきた楽譜や教材を手にすればすぐに理解できると思います。

それらの商品はいわば宝です。
音楽業界に貢献する素晴らしい仕事の数々は優れた耳がもたらしました。
音楽や奏法の理解、演奏技術の向上、音源制作、全ては優れた耳あってこそなのです。

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※ネットより数点の貴重な写真お借りいたしております。
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