11パート・12トラック

譜面はグロッケンやホイッスルといった高域を担うパートから徐々に音域が低くなるような感じで構成されているようでした。吹奏楽の総譜なら、木管・金管・弦楽器・鍵盤・打楽器といったように楽器の種類でまとめられることが多いようですが、個人的には今回のように音域順になっている方が理解し易くて良かったです。

01.グロッケン
02.ホイッスル
03.ソプラノ・リコーダー
04.オーボエ
05.クラリネット in B♭
06.アルト・サックス
07.トランペット in B♭
08.トロンボーン
09.マリンバ
10.バス・クラリネット
11.ダブル・ベース(アルコ)
12.ダブル・ベース(ピチカート)

移調楽器もそれなりに多くあり、それについて注意書きもありましたが、中には例えば「in B♭」などと書いていないパートもあるので注意せよ、みたいな書き方に留められているパートもありました。なぜ全パート同じ扱いじゃないのか不明ですが、書かなくても常識ということなのでしょうか。

上記の中ではアルト・サックスが「 in E♭」、バス・クラリネットが「 in B♭」ということが譜面の調号から判別できます。更にバス・クラリネットが記譜よりも実音が1オクターブ低いという点には注意が必要です。

※参考「MIDI検定 移調楽器 まとめ資料」

移調楽器と同じことですが、キー自体は変わらないものもあります。グロッケンは記譜よりも2オクターブ高い、ホイッスルは記譜よりも1オクターブ高い、ダブル・ベースは記譜よりも1オクターブ低いetc..です。これらのパートも移調楽器と同じように実際の出音、音源の設定・挙動に注意しなければなりません。移調楽器でしかも1オクターブ上で記譜されるパート、バス・クラリネットは特に注意が必要ということは前述した通りです。実際に音域違いの減点が多いと聞きます。本当に正しい音で再生されているか、試験ではこの点も神経を使うところです。

入力した音符を見直すための設定

私は常日頃、下一線のドを「C4」と考えるのが好みです。いわゆる「ローランド式」というものですね。Logicはデフォルトでは確か「ヤマハ式」、つまり下一線がC3になっているのでまずはその設定をしっかりと自分用に直してから全てのデータの音域が正しいかチェックします。

Finaleで正しく移調楽器の設定を行なうと、Logicで正常なキー(実音)で再生されます。(もちろんFinale上でも正常なキーで再生されます)ところがLogic上の譜面やピアノロールは実音表記に置き換わってしまうため、そのままでは元の譜面と見比べて校正することができないのです。

この問題は練習の段階で炙り出しており解決済みでしたので練習通りにやります。具体的にはLogic上の楽譜表示を見た目だけFinaleと同じ移調表記に戻す操作をするということなんですね。Finaleと同じようにLogicにもその設定があります。B♭管やE♭管など代表的なものは既に設定があるので、パート毎に楽譜の表示設定をFinaleと同じものに戻していきます。

因みにデフォルトにない移調楽器の表示設定を自分で作ることも可能ですので、必要なものをどんどん追加していけます。今回は「実音が2オクターブ上になる」設定がデフォルトに無かったので自分で追加してみました。うまく機能していたと思います。

上記の操作でLogic上の譜面がFinaleと同じ、つまりと元の譜面と見た目が同じになったので、指さし確認をしながらの校正作業が可能になります。DAW上では譜面とイベントリストを同時に表示させていますが、イベントリストは常に実音で表示されているので、何か変な感じにはなりますが。

譜面の見た目で校正が完了したら次は「実音(出音)はどうだ?」という事で、その確認の為に全てのパートの出だしの音に「F♯7」とか「D5」というように音域のメモを入れました。移調楽器も実音をしっかりと割り出してそれぞれメモを入れました。その音の実際の音域はどこか?という事ですね。それをイベントリストと照合して確認していきますが、そこまでやっても未だ不十分なんですね。

万が一「ローランド式」になっていないパートがあるかも、という事で更に再生したものを耳で聞いて自分のギターなどを使って再生音の音域チェックをしました。これは音源が正しい設定になっているかの確認です。例えば、勝手に入力よりもオクターブ高く再生されていたり、その逆であっても困るのです。ここはしっかりと注意していました。

確認作業はもうこれ以上なにもできない筈ですが、結局のところ最後まで不安が残りました。

同じ楽器でも音源によって特性に差がある

と言うのも、全て正しい音域であると確認したはずでも、選ぶ音色によって楽音にならない(サウンドしない)ものもあったからです。今回の場合そのパートは高域を担うグロッケンとホイッスルでした。

譜面と入力、音域も全て間違っていないはずですが、あまりに高域の音符を演奏しているために、例えばグロッケンは、単に鉄を叩いているような、音程を感じられないようなサウンドになったのです。それはホイッスルも同じでした。グロッケンと同じく、全く高域がサウンドしない。身近な楽器ならすぐに疑問を解消できる筈ですが、触れたこともない楽器は色々と大変です。

音楽用語辞典などで楽器の音域を調べますと許容範囲に収まっているようですが、どうやらチョイスした音色がたまたまその音域に対応できていないようでした。

特にホイッスルは聴き慣れない楽器で色々と調べる必要がありました。調べていくと音域は様々で、ブルースハープのように曲によって(キーによって)持ち換えて演奏するようだ、と分かりました(間違っていたらすいません)。YouTubeでいくつか見た中で、課題曲の音域よりももっと高域の音を演奏している動画を発見した時、データの音域は間違っていないと確信できました。これについてはグロッケンも同じように確認し、データの音域が正しい事が分かりました。ということで、正常にサウンドする音色を違う音源で探すことにしました。

当初はLogicが勝手に選んだ音色でやっていたのですが、手動で色々と音色を選び直してみると、しっかりとサウンドするグロッケンやホイッスルが見つかりました。それでも「かなり高い音域だな」と心配は残りましたが、音域の高い順にパートが並べられているとすればしっくりくるとも思えました。

ついでに他のパートも自分なりに選び直していきました。色気があって存在感のある音色は通常なら迷わず使うところですが、パート数が多い今回の管弦楽のような構成では存在感があり過ぎる音色は他のパートと上手く馴染まない事も分かりました。ですので全体で1つの楽器となるよう浮いてしまうような音色は避け、控えめな音色を集めて一体感の出る全体像を目指しました。その方がバランスが取りやすく、まとまり易いと思いました。

<セット・アップ・データ>